ワンセグチュナー  HFコンバータによるSSBの受信

2015/06/23
JE3PRM (WE3PRM)
Shingo Takimoto

PCでテレビを見るためのワンセグチュナーを利用してSSBを受信してみました。 ワンセグチュナーの種類は色々ありますが、その内部のチップとしてRTL2832が広く使われ、これを用いたSDRソフトウエアがフリーウエアとして利用できます。 ただし50MHz以上となっており、144MHzのFM,SSBなどは良好に受信できました。 SDRソフトウエアも何種類かあり、その導入方法については他のサイトを参照してください。 HFではどの程度に受信できるか興味がありましたので、7MHz用コンバータを作ってみました。 回路を図に示します。

実物は写真のように、手持ちの部品の利用のため、古い部品が混じりスマートではありませんが、1000円程度のワンセグチュナーとは思えない性能です。 アンテナからの入力は、まず7Mhz用のプリアンプで増幅します。 一方局部発信として61.5MHzの水晶を持っていたので、これで発信させ、これを1段増幅しています。 これでミキサとしてダイオードを用いたDBMのスイッチングに必要な電圧(1V)以上を得ています。 コアはBN-61というめがねコアを使い、 ダイオードは一般の1S1588で充分でした。 ソフトウエアとしてはSDR# とHDSDRを使ってみました。



図がSDR#ですが、周波数表示に任意の数値の加減が出来るので、適当な局発のコンバータを作っても、正確な周波数表示が可能です。 HDSDRはそれが狭く不便でした。 このワンセグチュナーのRTL2382の帯域は2MHz以上と非常に広く、表示は任意の範囲に設定でき、分解能も変えられます。 ただしあまり分解能を上げるとPCの処理が追いつかなくなりますので、注意が必要です。 SSBの波形の観察には上図程度の分解能が必要で、その設定は[FFT Display] の[Resolution]を65536とすると充分でした。




SDR#にはPluginいう追加S/Wの口が用意され、便利なS/Wが様々な人により開発されており、楽しみです。 ただし、この種のワンセグチュナーのSDRプログラムとしては、別途前述した SDRconsoleの方が多くの機能があり、またトランシーバとの連動が可能で、 アマチュア無線に使うなら、そちらの方がメリットがあると思われます。

  Home page